大橋ゆきおの雑学講座「日本は重税国家か?」

”日本は重税国家ではない”と言うのが定説です。
日本の税金は重いのか、それとも軽いのか、二つの着眼点から、持論を持って解説します。
■所得税
 左上のグラフは所得税の国別比較で、年収500万円で夫婦子二人の場合を表したものです。年収により違いはありますが、1,500万円以下の収入では各国に対し低いと言えます。これは、課税最低限が高いことや中低所得者への税率が低い(累進課税の採用)ことが要因です。
■国民負担率
 左下のグラフは国民負担率の国別比較です。国民負担率とは下式で計算します。
国民負担率=(税負担+社会保障負担)/(国民所得)
税負担:国民が税金として払う総額
社会保障負担:国民が社会保険などの社会保障費として払う総額
国民負担率からみても、日本の税金は重くないということが言えます。
■問題点
国民負担率には、財政赤字分が加算されておりません。財政赤字とは国が通常の運営を行うための経常的な経費が不足し国債を発行する(借金をする)ことです。この赤字分が12%あるといわれ、それを加算すると日本の国民負担率は49%となり、イギリスと同等の負担率になります。現状の行政サービスを維持するのであれば、いずれ国民負担率も高くなることを覚悟しなければなりません。

戻る

ホーム